| 著 者:又吉直樹 | タイトル:火花 |
初 版:2015-03-11 |
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| 出版社:文藝春秋 | 刷発行:2015-01-05 |
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題記の本を読んだ。いつもの図書館で借りようとしたが、単行本では予約が殺到し順位が八十数番目なので諦め、このデビュー作が掲載された雑誌を予約して二十数番目の順番待ちをした。ところが、こちらも時間がかかり結局、昨日手にするまで二ヶ月以上待った。読み始めたところ思いのほか面白く、全70頁ほどを一気読みした。お笑いの世界で苦闘する芸人2人が悲哀のこもったやり取りを繰り広げながらストーリが展開する。読み進むうち筆者本人の舞台姿がダブり、その本人が崇拝する太宰治の厭世ぽさが作風に滲み出て、しっとりとした純文学にまとまった感がした。芥川賞を射止めた話題作だが、近年の受賞作の中では評価できる出来栄えと思っている。 |
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カテゴリー:純文学小説 |
ブログ登録日:2015-10-29 |
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