著 者:伊集院静
タイトル:いねむり先生
初 版:2011-04-05
出版社:集英社
刷発行:2011-04-05
「いねむり先生」は「愚者...」の中にも出てくる実在作家で、作者の伊集院静がどん底で喘ぐ中、心の拠り所として先生を慕いながら再起していく物語が描かれている。前者の新刊小説が半生を描いたものならば、後者は象徴的な過去の出来事にフォーカスした捉え方の感がする。前者は走馬灯のように時間が流れ、後者はスローなテンポでじっくりと精神の病魔までリアルに描かれている。同じ境遇の主人公の描写でも、前者では野放図な無頼漢、後者は傷つきやすい傷心者の如く描かれているのが印象的だ。
 ID【No. 39 】scroll 
カテゴリー:心理小説
ブログ登録日:2014-06-18


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