CDコンサート「SPレコード原盤によるモーツァルト伝説の録音」

20151123松本市のキッセイ文化ホールで開かれた掲題のコンサートに行ってきました。入場無料ながら事前に電話予約が必要で、定員60名の席が全て埋まりました。掲題のCDが最近、完成したのを記念して、オーディオセットでその一部を視聴する会です。本CDはSP時代の伝説的な名録音を最新技術を駆使してCD化したもので、3巻構成の最終巻が今月発売されたようです。総合司会はこのCDを企画編集した新(あたらし)忠篤さんで、音楽プロデュース関係では執筆などでも有名な方で、今回制作時の苦労やSP原盤の逸話など貴重な話が聞けました。このCDを最新のオーディオで聴くと、SP録音特有のサージ音がいかにも時代めいた雰囲気を満たし、高音に伸びた響きとはつらつとした音の拡がりが当時の演奏を彷彿させて、何とも心地よく楽しめました。印象深かったのは、新氏の解説も相まって

  • 大作曲家のリヒャルト・シュトラウスがベルフィルを指揮した「交響曲40番」は88年前の演奏で、今の演奏にはない古さと独特の哀愁を感じた。小林秀雄が執筆して有名となった「モオツァルト」はこのSPを聴いたことに因るものらしい。
  • 最後に聴いた「モーツァルトの子守歌」はモーツァルト作曲ではなく、フリースと言う人の曲であることを今日初めて知って、目から鱗になった。ましてや、戦前の日本で最も売れたクラシックのSPレコードがこの子守歌だったとは..。でも、どう聴いても耳タコの「モーツァルトの子守歌」はモーツァルトだ。

このCDコンサートは長野県教育委員会が共催する定期イベントのようで、また次回を楽しみにしたい。

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