中島京子「花桃実桃」を読んで

201403193月初めの読書投稿に引き続いて、数冊借りて読んだ。いとうせいこうの「存在しない小説」は題名からして難解で1週間程かけて読んだものの結局、解らずじまいだったので、読後感想も省くことにした。次に読んだ題記の本は前々回の読書投稿の「小さいおうち」と同じ作家の小説で、とても読み易く1日半で読み終えた。この「はなももみもも」はアパートの大家を主人公にしたその住人のバラエティに富んだお話だ。当初は市井の大衆小説の如くバカ話の様相だったが、のめり込むうちに日常の中に潜む大事なことや人生の機微が見えるようでなかなかの秀作だった。いままで女性作家の小説はあまり読んでこなかったが、女性ならではの文章くだりやタッチにも新鮮さを覚えた。しばらくハマってみようか、と思っている。

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