長野慶太「ローラの炎」を読んで

20140728図書館の新刊コーナーはいつも気になって、今日はどんなかな〜、といつしか楽しみとなった。話題作や目を惹く本は動きがあって、借りるのも運任せのワンチャンス。そんな中、掲題の本は置かれた場所に長く居座って誰も借りる気配がない分、逆に目立ち思い切って借りてみた。初めて読む作家で、地味な内容だった。米国先住民(ネイティブアメリカン)の文化やそれを取り巻く特有の社会制度に焦点を当てた社会派小説だ。先住民居住区でのカジノ建設を軸に物語は進んでいくが、よく調査されたネイティブアメリカンの実像が丁寧に紹介されていて、新鮮味を覚えた。そして、以前に訪れたことのある西部劇の地、テキサス「エルパソ」の風景や先住民の姿が重なりあって、妙に懐かしい想いがした。

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