村上春樹「村上さんのところ」を読んで

前回に続き、またまた柔らかい本を読んだ。内容はと言うと、「世界中から届いた3万7465通のメールを、たったひとりで完全読破し、せつせつと書き連ねた3716の回答から、笑って泣いて考えさせられる473の問答を厳選した愛蔵版」とある。どうやら期間限定で村上春樹へのメール問合せを行ったところ、17週の期間中に来たメールが3万通以上で、これをご本人が全て目を通し、その中で回答したものを抜粋したらしい。厳選したとは言え、中身は多岐に渡った何でもありきの様相で、春樹ファンクラブと言った感じだ。それにしても世界的著名な作家がこうしたイベントを精力的にこなすバイタリティには驚く。個々の回答を読むにつけ、およそ村上春樹がどのような個性の持ち主なのかを垣間見た気がした。印象に残ったのは、深刻なものよりもナンセンス的なもので、例えば、

問)作家以外でやってみたいなと思う職業はありますか?
回答)僕は「スター・ウォーズ」のチューバッカみたいな仕事をしたいなと前から思っています。ハリソン・フォードの隣で「ウォー」とか「ムオコォー」とか叫びながら、帝国軍とバシバシ戦う。あの人、たぶん確定申告とかしてないですよね。いいなあ。楽しそうだ。

流石、作家の感覚に脱帽!

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