ひと月程前に東京に行った際、往復のバスの中で読もうと図書館から借りて結局読まずじまいだった。上京に際して初めて靖国神社を参拝した経緯もあって、最近、この本を再度図書館から借りた。随分と読み易い本だなあと思っているうちに忘れて、期限が本日迄なのに気付いて慌てて読んだ。歴史問題を連想するテーマをタイトルにどうフィクションを展開するのだろうか、と興味しんしんに読み進み、あっという間に読み終えた。読後は、あまり新鮮さや共感を感ずるには至らず、ただフィナーレが簡潔でよかったのが印象に残った。現代にタイムスリップして靖国をテーマに著者の戦争観を書した力作で、著者自ら「これは私の代表作になるかもしれない」としている。私としては時代錯誤の説明が多くてロスがあり、ストーリ展開を1日の出来事に集約して白昼夢如くの構成にしたらよかったのでは、と感じた。ちょっと消化不良を否めないので、この先、特攻隊員関連の別の書物を読もうと思っている。
Monthly photo – 2024.11
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