太田満明「桶狭間の真実」を読んで

掲題の本を図書館から借りて読んだ。歴史書の類で固い内容の本だった。作者が広く調査し、作者なりの解釈で解説した桶狭間の戦いは終始、定説を覆すもので、
(1)四万五千対二千の兵力差は本当か?
(2)桶狭間は谷間だったのか?
(3)信長は奇襲をかけたのか?
(4)今川義元は本当に京に上洛するつもりだったのか?
上記はいずれをも否定した内容だった。読みやすく興味をそそる書きぶりだが、何度も説明が重複していて、要領よく述べれば、ボリュームは半分くらいになるような気がした。この本では歴史書として、いかにも真実を描いたようなスタイルだが、想像の域を脱しておらず、むしろ歴史小説のように創作感のある書物の方が読み手としては面白いと感じた。

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