ひょんなことから薬丸岳のデビュー作を読んだ。今、封切りの映画「友罪」の原作者で、このタイトルの本を図書館から借りようと思ったが貸し出し中なので、まだ読んだことのないこの作家のデビュー作を借りた。デビュー作がこの題記の本で、読み出したらハマってしまい止まらずに一気読みした。かなり凝った内容でテンポもよく面白かった。2005年作で、テーマは当時の「少年法の改正」に触発された内容となっていて、様々な問題点を抱えた少年法を題材に鋭く描いた社会派小説の類だ。推理小説としても謎解きの意外性とサプライズがあって十二分に楽しめた。この作家の小説を読むのは初めてだが、これからハマりそうな予感がする。それと、このデビュー作はその年の江戸川乱歩賞を受賞したが、副賞の賞金が芥川賞や直木賞の10倍に当たる1,000万円であることを初めて知り、大いに驚いた。
Monthly photo – 2024.11
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