ビートたけしの最新作を読んだ。超売れっ子タレントで派手好みの型破りな印象が強いが、この本の作風は地味でほのぼのとしたものを感じた。漫才ネタのようなギャグやブラックユーモア風の挿話も多いが、芯のあるストーリとたけし本人の挿絵がよくバンランスし、大人の絵本のようで面白かった。以下は本のキャッチコピーだが、この作品をよく言い表していると思う。
「みんな、一人で生まれて一人で死ぬ。だから今は一緒にいよう。鬼才ビートたけしが贈る冴えない男と愛犬の、笑いと涙の物語。たけし節全開のネタに笑い、とつとつとした語りに泣き、最後は胸があたたかくなる。大人のための、孤独と慈しみの寓話。画才溢れる挿絵17点を収録!」