令和初年度のピアノ課題曲ですが、9月末をもって半年が過ぎました。第1楽章の主題と6つの変奏曲を1年がかりで習得する目標で、上期は第3変奏曲まで進めてきました。分量も丁度半分になろうかと思います。まだまだ通常テンポで弾くには至りませんが、譜面はだいたい暗譜できました。と言っても、ちょっと怠ると音符も疎かになってつっかえてしまいます。ここ半年を思い起こすと、
- 主題と第1変奏は比較的に憶えやすくとっつきやすいのですが、今だ緊張しながら音を置いていく弾き方で、音楽を楽しむ領域には達していません。
- 第2変奏は上期の中で一番難易度が高く、これをテンポよく弾くにはまだまだ技量不足です。
- 第3変奏は1オクターブ和音の連打がきつく今だ慣れませんが、上期の中で練習が一番楽しいパートです。
日々の練習で、自分の力不足ばかりが気になった半年でしたが、冷静に見るとモーツァルトの楽才の豊かさをそこはかとなく感じます。第1楽章は主題を6つの変奏に展開するのですが、旋律が豊かな表現で様変わりしていくのですが、決して発散してしまうのではなく、一つ一つが主題のテーマの延長上であることが読み取れます。指使いの練習は辛いですが、メロディーに浸るととても親しみが感じられます。以下の音符は各パートから抜粋した似た旋律です。特に青の部分は同じ音符なので、同じ指使いで弾けて面白いです。上期に対象となった全曲(実際は各パートで2回繰り返しあり)の音源を最下段に掲載しました。変奏曲の豊かなバリエーションの中にも見事に統制された旋律であることをご試聴ください。