題記の芥川賞候補作を読んだ。これで3冊目で、この作家は2年半前にもノミネートされてその時にも読んだ。どうやら今回でノミネートが3回目のようだ。新人登竜門の芥川賞がいつまでノミネート対象になるのかは知らないが、結構複数回ノミネートされる作家が多く、それだけの実力者の一人なのか、はたまた気鋭の新人が枯渇気味なのかもよく知らない。とにかく読んで全く面白くなかった。これは前回読んだときと同じで、前回は「ノミネート作でなかったら最初の数十ページで放棄する類のものだった」とあり、今回もそのリピートだ。今回も舞台は北九州の小さな漁村で、親類縁者が集まって空き家となった実家の草掃除をするストーリーで、村の変遷や当時住んでいた人の日記風の挿話が色々と出てきたが、一体何を言いたいのか分からず面食らった。面白くなかったことの最大の理由は主人公不在なことだった。
Monthly photo – 2024.11
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