宮部みゆき「さよならの儀式」を読んで

宮部みゆきの題記の本を読んだ。昨年発刊された最新作だが、SFに特化した8編からなる短編集で2010年以降に書かれたものを寄せ集めたものだ。バラエティに富んで面白かったが、SFと言うよりもまたしても「宮部みゆきワールド」を彷彿とさせた内容だった。奇妙で現実離れした作品のオンパレードで、本作品ではファンタジーが消え失せて、サイコ調で暗いイメージを受けた。何とも後味の悪い読後で、私にとっては「杉村三郎シリーズ」のような探偵物の方が性に合っている感を強めた。

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