今回の芥川賞候補5作の中で、題記の作品を雑誌の中から読んだ。とても短い小説はまるで短編のようで、図書館でこ1時間ちょっとで読み終えた。小学生の女の子のいろんなシチュエーション、揺れ動く感情、行動が延々と綴られ、よくここまで詳細に描写できたものだと感心した。ストーリー設定や人物設定は込み入ったものではなくシンプルで、小学高学年の時の出来事を日記風に述懐している。そして最後には大人になった時に成長後の姿を挙げ連ねるのではなく、思い出に寄り添って現在から過去を振り返る作風がいかにも純文学らしく、好印象で面白かった。
Monthly photo – 2024.8
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