原田マハ「常設展示室」を読んで

原田マハは比較的によく読む作家の一人で、前回は1年ほど前に読んだ直木賞ノミネート作だったが、今回は一昨年発刊の短編小説を読んだ。6話からなる短編で、いずれもそれぞれの人生の1シーンを鮮やかに切り取ったような場面を名画と関連づけた内容となっている。ピカソやフェルメール、ゴッホなど名だたる絵画が一般庶民の生活の延長線上に浮き出てきて、本来の名画とはちょっと違った視点で見えてきて面白かった。そして、美術館や画廊などで働く人々の生き様が描かれ、美術関係者の知られざる実態を垣間見たような気がした。気軽に4〜5時間で読めるのも好印象だった。

安曇野の風 について

安曇野に巣くう極楽トンボ
カテゴリー: 読書 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。