題記の本は昨年10月に刊行され、人気を博した頃にその存在に気づいて図書館予約して待つこと半年余り、ようやくこの秋口に読むことができた。小川糸の作品を読むのは3作目で、前に読んだ2作とも面白かったので、今回はどんな作品か興味津々と読んだ。題名からはおよそ想像もつかなかった終末治療のホスピスに関するもので、当初はとても重いテーマに感じた。末期ガンの主人公が余命数ヶ月の宣告をされてホスピスに入居し、そして旅立つまでのストーリーだ。生と死が背中合わせに存分に描かれ、とてもしんみりとストーリー展開するが、健気な生き方がほのぼのとして心温まるタッチで描かれている。自分自身、余命やエンディングノートが気になりだした齢でもあり、また昨年旅立たれた人のことを重ね合わせながら読んで、とても心に沁みる想いをした。
Monthly photo – 2024.11
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