6月11日に直木賞候補作品が発表され、その時に図書館予約して待つこと3ヶ月、題記の本をようやく手にすることができた。しかも安曇野の図書館には蔵書がなく、松本の図書館から借りた。今現在では安曇野の図書館にも1冊入庫されたが、松本では6冊が用意されていて今だに50人以上が予約待ちし、両市の読書熱の違いを垣間見た。余談はさて置き、本書を読んでなかなかの力作で心に染みる想いをした。6つの短編集で、それぞれが独立していてどの作品も全く違う世界が鮮やかに描かれており、作者の力量の高さを十二分に感じた。作家の来歴をネットで調べると、筆者のデビュー年は知ることができたが、驚くことに生まれた年や出身がどこかを知るまでには至らなかった。そして、BL界の作家で有名なことも初めて知った。謎の多そうな作家であることもこの作品のおどろおどろしさ、新鮮さをより印象付けるようだった。
Monthly photo – 2024.8
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