本年1月に実施された直木賞の候補作である題記の作品を読んだ。9章立ての前後にプロローグ、エピローグを付けた現代劇で、医療関係が舞台だ。結構なボリュームだったが、読みやすく手に汗握る展開に1日にして読んでしまった。直木賞発表の前から図書館予約し、ようやく手にして読んだので、拍子抜けした感じだ。今にして思えば、先般の直木賞ではこの作品が受賞して欲しかったほど、充実した内容だった。ロボット手術を題材にコンプライアンスの企業倫理を交えた構成で、多くの人々が登場して目まぐるしい展開だった。実際の医療現場は物語とはかけ離れたものに思うが、リアリティはそこそこにあって面白かった。久しぶりに充実した読後を味わえた。
Monthly photo – 2024.8
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