久しぶりの読書。実は1ヶ月前の入院時に読もうと図書館から借りた1冊。結局、入院時は他の本を読んで、本書はその後に読んだ。筆者が描くウィスキーにまつわるミステリー・シリーズで、仙台のバーが舞台だ。本書は今年発刊された第3作目の作品だが、従前作を飛ばして初めて最新作を読んだ。客がふと漏らす謎を、バーテンダーが魔法のように解き明かすのが本シリーズのようで、謎解きは圧倒するような見事さはないが、ウィスキーの話が随所に散りばめられていて面白かった。実のところ、この地、安曇野を引っ越すとしたら次なる候補地は金沢か仙台、盛岡あたりを考えていた。そして、地下鉄か市電で昼間からバー通いができたら最高だ、なんて思っていたところの本作。まさに自分の夢を紡いだような作風だった。残りの前作も読んでみようと思っている。
