ノスタルジック・メモリ(その2)マーラー?

うちのババさまとの共同生活、一夜が明け想像していた通り大変です。面倒見はうちのオバはんが一手に受け持ち、ひと事のようですが、体力勝負がどこまで持つか、心配です。ところで掲題について、遅ればせながらの第2弾です。「その1」で高校時代の文化祭について触れました。前回は連休明けの文化祭と記しましたが、忘却は恐ろしく、正確には毎年6月の行事でした。今回の投稿はこれに関連し文調を改めて、以下に記述します。

20160428高校に入学すると、新入生は6月開催の文化祭に向けて洗礼を受ける。ほとんどの生徒が何らかの部活に関わり、どこの部室も文化祭の準備でおおわらわだ。この文化祭を執り仕切る実行委員会はとりわけボルテージが高い。毎週のように1200余名の全校生徒を体育館に集めてハッパをかける。中でも壇上に立った実行委員長はカリスマのようだ。何せ、こんな演説を今だに憶えている。
『諸君!S祭もだいぶ近づいて来たが、つつがなく準備を進めていると思う。唐突だが、僕はドボルザークが大好きだ。「新世界」を聴くと感動の涙が出る。ぜひ、我々の気概で集まる全ての人々に感動を与えようではないか。S祭の新しい世界はもう間近だ!』
その場に立ちつくした生徒で、とりわけ新入生は先輩の圧倒する気迫にただただ聞き入っていると思いしや、知り合ったばかりの隣りの同級生が、こんなセリフを吐いた。
『あいつ、キザだね。君、どう思う。俺は「新世界」よりも、マーラーの「巨人」に感動するよ。』
マーラーって、一体何者? 演説する人、聞く人、あまりのカルチャーショックに返す言葉を失った。ひたすら感じたのは「とんでもない高校に入ってしまった」と...

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