宮部みゆきの「三島屋変調百物語」シリーズ、第7巻目の題記の本を読んだ。このシリーズでは前作から聞き手役の主人公が「おちか」から「富次郎」に引き継がれた。自分としては替わった「富次郎」から本シリーズを読んだので、シリーズ2作目だ。シリーズの決まりごとは聞き手、話し手が一対一で怪談話を交わし、「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」と言う秘め事にすることを習わしとしている。世評では「おちか」の時の方が、怪談がもっと怖かったらしいようで、確かに今回は怪談話と言うよりかファンタジーといった感じだ。ストーリー展開は荒唐無稽と言うか、何でもありきのスタイルで、創作にどうにも歯止めがかからない雰囲気だ。推理小説ならば謎解きや理にかなう推理を楽しみながら読めるのだが、どうもファンタジーは奇想天外過ぎて馴染めない。と、みゆきファンではあるが、何か物足りなさを感じた。
宮部みゆき「魂手形(Tamategata)」を読んで
タリバンが政権掌握
世界に衝撃が走りました。2001年の世界同時多発テロを機に政権を追われたタリバンが20年後にまさかの政権復帰です。民主化とテロ撲滅を旗印に国際支援の元で立ち上がったはずの民主政権が脆くも崩れ去りました。またしても恐怖政治の再来となるのは避けられず、何とも残念です。国際支援もなく、麻薬と身代金誘拐、略奪や非合法な搾取等を資金源とした組織が国を牛じってしまうのは何とも不可解です。多くのアフガニスタン人は平和を望んでいたはずなのに、生死を彷徨い混乱する民衆が何ともいたたまれません。
安曇野の気象経過
安曇野の災害情報
今回の豪雨では、安曇野市の災害情報がメール配信されました。以下の画像で左3枚がその情報の一部です。ほぼ夜通しで1時間に1報程度の頻度で配信されました。左から、
- メールボックスのリストで、安曇野市メール配信サービスが発信元です。
- 今朝では、県内のほとんどの市町村で土砂災害警戒区域に刻々と指定され、解除地域はないことを示しています。
- 市内では、特に明科地域に警戒レベル5の緊急安全確保発令、避難指示が出ました。
- ヤフーの災害情報では住んでいる地域の災害発生リスクのマップが配信されて、今朝の危険レベルの色分け図がハザードマップの如く表示されました。中心部の十字マークが私の住んでいるエリアを示しています。
多くの災害情報が配信されましたが、市内では大きな災害は今のところ発生しておらず、一安心しています。
安曇野の現在
砂原浩太朗「高瀬庄左衛門御留書」を読んで
先般の直木賞候補で題記の本を読んだ。ノミネートされた6月中旬に図書館予約し、ようやく2ヶ月後にして読むことができた。設定は江戸時代後期の物語りで、とある藩の下級武士が農民一揆に巻き込まれながらも懸命に生きる様が覚書風に綴られて、なかなかの秀作だった。読み出すと止まらなく、またして不眠の夏の夜だった。直木賞受賞は逃したが、それに準ずる手応えを十二分に感じた。時代劇特有の語り口だが、作者が50代前半のせいか、とても読みやすかった。登場人物も女性が物語の中核を支え、男性好みの時代小説ながら女性読者も十分楽しめる小説と思われた。昔から幾多の時代小説があるが、こうして現代でも累々と創作活動が続く文芸の奥深さを感じながら、読後の余韻に浸ることができた。
芝生と花と
本日は芝刈りの最終仕上げをしました。1昨日に芝刈り機で刈り上げ、昨日はバリカンでの手作業、そして本日はエッジを刈り上げての総仕上です。このところ、最高気温が下がって凌ぎやすくなり、外作業の芝刈りもはかどりました。うちのオバはんと言えば、庭や畑作業が結構あって、私よりもハードだったようです。締めくくりに芝と花の様子を写真に撮ってみました。私とオバはんのコラボです。まずまずでしょうか。
ネットバンクの「トークン」って
「トークン」ってご存知ですか。今や、ネットバンクの専用ツールとも思われるほど出回っていますが、かなり以前おそらく20年ほどの歴史はあると思います。当初はネットワークのセキュリティ対策として外部から専用サーバーにログインする際のワンタイムパスワードの発行ツールとして活用されたりもしました。現在、ネットで「トークン」を検索すると、その多くの応用例は銀行用に開発されたものが挙げられます。以下の画像はその一例で、私も画像の中の2種類ほど持っています。各銀行のサイトや専用アプリでログインする時にはトークンを使いませんが、ネット上で預金を送金したり、定期預金への出し入れや外貨や信託投資などのネットバンキングをするには、その時かぎりの暗号化した番号を入力するために、このトークンが使われます。最初のログインと実際の取り引き時では別のパスワードを使うことでセキュリティを高めるのが狙いです。ところで、下の画像は実際のツールから番号を読み取って、それをネット上で手入力する方法です。これはハードトークンとも呼ばれています。何やら最近はこのハードトークンが好まれなくなってきて、より簡易なソフトトークンに切り替わってきたようです。パソコンやスマホの画面上で、このトークンがホップアップ画面のように表示されるようにしたのがソフトトークンです。ハードが要らない分、操作が楽ですが、ちょっと怖い感じもします。例えば、スマホを紛失したり盗難にあったりし、銀行サイトにログインされてしまえば、全ての預金はたちどころに操作されてしまうことになりかねません。現在手持ちの2種類のトークンのうち、一つの銀行はソフトとハードのどちらかに設定替えすることができるタイプで、通常はハードトークンに設定して使っています。電子マネーと言い、時代が変わってきました。
カテゴリー: IT/PC/HP関連
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今朝の虹
昨日は台風9号の影響で、風雨が強かったのですが、今朝は風が止んで虹が出ました。それを捉えたのが今日の写真です。いずれも我が家の前で撮ったもので、見事な虹でした。安曇野に越して虹を観察する機会が増えたのですが、いつもは虹のアーチのどこかが欠けているのが多かったのですが、今朝の虹は欠けることなく全体が見えてラッキーでした。下の写真はスマホとミラーレス一眼レフカメラで撮ったものを比較してみました。スマホは全体的に白っぽいのですが、一眼レフの方は濃淡にメリハリがあって、虹を撮ったと言う表現力がどことなく感じられます。当ブログの写真はスマホを買い替えた今春からは結構、スマホに依存するようになりました。でも、ここぞと言う時の写真はやはり一眼レフカメラですね。
- iPhone12mini
- Nikon Z50
紅野謙介 他解説「文豪たちのスペイン風邪」を読んで
スペイン風邪にまつわる8人の文豪の作品と2人の解説を集めた本だ。スペイン風邪の大流行はおよそ100年前の3年間で、全世界では2〜4千万の人々が亡くなったと言う。およその数字なのは当時は第1次世界大戦の最中で、各国ともその数値を公にできなかったようだ。日本での感染状況は巻末の2人の解説にあるが、死亡者の統計数が45.2万人と38.8万とに分かれていて明確でない。怪しい統計ながら、第1波は2千万人以上が感染し、約1%の25万人が亡くなったと言う。当時の人口は現在のおよそ半数なので、第1波では半数近くの人が感染したことになる。第2、第3波は感染者数は減ったが、逆に死亡率は5倍ほどに増えたようだ。今の新型コロナは国内感染者数が100万人、死亡者が1万人を超えたが、感染規模や死亡者数はスペイン風邪の方が遥かに甚大で大パニックであったことが分かる。まさにパンデミックな危機的状況が当時の文豪たちの随筆の中に赤裸々に綴られている。そうした中、パンデミックに対する人々の行動は100年経った今も当時と類似していて、ウィルスに対する対応が進化していないことを感じた。歴史は繰り返す、ひょっとすると今の新型コロナは3年は流行し、死亡率が上がってますます深刻化するような不安を覚えた。ワクチンの有効性が持続し、何とか沈静化するのを祈るばかりだ。