題記のシリーズ、少し間があきましたが、今回は写真の縦横比について触れたいと思います。前回のモニターの解像度にも関わるのですが、写真の縦横比も時代とともに変わってきた感じがします。昔はテレビのブラウン管のサイズが4:3の規格で、写真サイズもこれに合わせるのが主流でした。現在でもコンパクトカメラが採用している縦横比で、私の従来所有していたカメラもこのサイズにしていました。この縦横比のサイズが時とともに横長に変わる傾向となり、今の一眼レフカメラの主流はフィルム規格の3:2、そしてテレビはハイビジョンサイズ16:9が当たり前のようになりました。下の画像は同じ写真の縦横比を変えてみたものです。
3つのサイズを見比べると、横長の方がスケール感が出て見応えがある感じです。テレビではハイビジョンはじめ4Kもこの16:9の規格です。前回にも記しましたが、従来撮っていた写真サイズは4:3で、このサイズを編集ソフトでもほとんど変更せずにブログに載せていました。一方で横長サイズが主流となったのを期に16:9に見直すことにしました。幸い前のコンデジは撮影サイズの設定替えが可能で、半年ほど前から16:9をデフォルトに設定しました。そして昨年末、新規購入したカメラもこのサイズにして今日に至っています。動画で主流の16:9サイズですが、モニター画面をフルサイズにした時に左右に余白が出ないようにした方が、静止画も見栄えがよくなります。そんな感じで、今は静止画の写真もこのサイズで撮影し、ブログにもこのサイズを標準に投稿するようにしました。













































今話題の直木賞受賞作「熱源」を読んだ。樺太を舞台に実在したアイヌ人とロシアからの流刑囚の二人をモデルに創作された歴史小説だ。時代は明治から昭和に渡り、樺太にとどまらず北海道、ロシア、パリなど時空も前後して描かれ、そのスケール感に圧倒された。著者の受賞後インタビューを見ると、「歴史書のような地の文で自意識過剰や知識自慢になってしまうのを避け、ある時代を懸命に生きた人々を生き生きと描き出すことに心掛けた」とあって、うなずけた。辺境の極寒の地でありながら、領土問題の最前線で人々が激動の波に飲み込まれて苦悩し、想像を絶する光景が繰り拡げられ、こんな世界がひょっとして実在していたのかと想うと、胸が熱くなった。スケール感も臨場感も満点で、久々に大作を読んだ心地がした。ただ、時空が地球の半周で明治黎明から第2次世界大戦後まで描かれたが故か主人公達の生き様が断片的で、一貫性のないストーリ展開になってしまった感が否めない。


