三田誠広「白村江の戦い」を読んで

飛鳥時代の歴史に興味を覚えて今年の2月に「蘇我の娘の古事記」を読んだが、その延長上で今回は天智天皇にまつわる小説を読んだ。聖徳太子以降の時代でよく似た話が出てくるが、作者が違っているせいかだいぶ雰囲気が違った。今回の小説はより史実に近い伝記物のような作風だが、よくわかっていない時代背景なので多分に創作して書かれた感がした。タイトルは「白村江(はくすきのえ)の戦い」だが、物語としてはこの戦いの場面は終盤の1/10程度のもので、実際は天智天皇(即位前の名、中大兄(なかのおおえ))と鎌子の生涯を綴っている。古代の統治のあり様は皇族を中心に殺戮に明け暮れた日々であったことは想像していたが、本書では皇后や側近の巫女が霊能力を発揮する場面が多くちょっと閉口した。雨乞い程度の占いならばともかく、将来を全て予知できる霊能力を持つ女性が政権トップの周りで君臨していた様は史実とかけ離れた感がして興醒めだった。それでも文中には実在する多くの和歌が読み込まれていて、血なまぐさい物語の中にも古代のロマンを感じた。はるか古の時代なのに朝鮮半島や中国との交易が盛んで、渡来し日本に帰化した人がかなり多く、中には鎌子のように権力の中枢に重用された人も多かったことを改めて知った。日本人は大和の地の生粋の民族と言うのはひょっとすると違うのかも知れない。

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国営アルプスあづみの公園【大町・松川地区】の紅葉(その2)

昨日のブログネタの続きで恐縮です。きのうのブログは森歩きから抜けたところで終えてしまったので、その後の様子を12枚のスライドにしました。草原ゾーンを横切り、空中の回廊を歩いて戻りました。回廊を歩くと下から見上げるのと趣きが異なり、紅葉の林の上を渡り歩く鳥になったような気分です。終盤の道なりはちょっとしたサプライズに出くわしました。以下のスライドに補足を入れましたので、合わせてご覧ください。森、草原、空中の林と存分に楽しめました。これで入場料はシルバー半額の210円です。入場者がほとんどおらず、貸し切りの独り占め状態でした。嬉しいような寂しいような..

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国営アルプスあづみの公園【大町・松川地区】の紅葉

昨日、今日と快晴で、山がよく見えます。信州の紅葉ですが、名所の多くは落葉したようです。でも麓エリアはまだ紅葉の時期で、掲題の公園もウェブサイトには10月下旬〜11月上旬が見頃とありました。さてどんなものか、と一人で出かけることにしました。その様子を8枚のスライドにしましたので、ご覧ください。紅葉具合はピークを過ぎていましたが、まだまだ見ごたえがありました。今日は自然体験ゾーン付近を中心に森歩きをし、紅葉と渓流のせせらぎに癒された1日でした。

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ポインセチア、色づきましたが..

今日の安曇野の朝は最低気温が0℃でした。家の屋根も霜で白く覆われて見るからに寒そうです。冬を彩るポインセチアですが、寒さに弱く何やら10℃以下では冬枯れしてしまうのだそうです。2か月前にポインセチアの短日処理を始めて、毎日、日中は日なたに夕刻からはガレージの納戸の中へと場所替えしてきましたが、この11月からは家の中に移動しました。写真をみてください、例年はもっと色づくのですが、今年の色づきはあまり良くありません。この3鉢は大分年季が入ってきて、左から5年、6年、そして3年目となります。老齢化したのか、今年の天候が不順だったのか分かりませんが、お店で出回っているものは見事に赤く染まっているのに、どうしたことでしょう。これからどれだけ色づくか興味津々です。

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2017安曇野スタイル、最終日

今日は安曇野スタイルの最終日で、絵画展を中心に巡ってきました。今年の出店数、82のうち絵画は11か所で、そのうちの半分ほどを見てきました。絵画関係の会場はほとんどがプロではなくアマチュアの趣味の世界ですが、それなりに工夫した展示をしていて勉強になります。やはり描いた本人がその場にいるのがいいですね。ちょっと聞いてみたり、解説してもらったりすると時間の経つのを忘れます。多くの作品には値札が付いているのですが、オリジナルを買うには勇気がいって、今回も見合わせました。絵はがき程度はその場でもらえたりするのも嬉しいですね。写真は唯一、購入したもので、左はマウスパッド、右が絵本です。最初、メルヘン的な絵だと思ったのですが、実際に絵本を見るとちょっとオカルトぽいノスタルジーな絵でした。今年の記念品です。

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「山女日記」アルプスの女王~燕岳~

本日のタイトル名をご存知の方はいらっしゃいますか。今日のブログはテレビ番組の宣伝です。題記の番組がNHK BSプレミアムで、明日11月05日(日)後10:00~から放送されます。この番組は2週連続もので、前回は常念岳でした。実は先週分は見そびれてしまったのですが、うちのオバはんに言わせると面白かったそうです。原作者の「湊かなえ」はオバはん好みで、私も「リバース」と言う小説を読んで面白かった記憶があります。タイトルの燕岳と言い、常念岳と言い、我が家から近場の山で複数回、登ったことがあるので明日の放送は是非見ようと録画予約しました。今年、現場の山でロケも行われたとのこと、楽しみにしています。

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2017安曇野スタイル

恒例のイベント、安曇野スタイルが11/2〜11/5の4日間行われていて、今日は一人で下見してきました。今年で13回目になるようですが、今年の出店数は82でひと頃の100を越す勢いはなくなりました。でも祝日の今日は結構、人出があったように思います。それにしても今日はいい日でした。1週間前の天気予想では雨マークだったのが快晴です。以前は自転車での散策を楽しみましたが、今日は車で数カ所を巡ってきました。写真はその一部の様子を撮ったものです。出店の多くは木立に囲まれた森の中が多いのですが、ここは平地の田園地帯、蔵を改装したカフェ&ギャラリーでした。以前、手に入らなかったカップを今回はゲットしました。素焼きの味もあるなかなかのデザインで、最後の1品でした。持ち帰り、これを見たうちのオバはんには好みではないようです。よかった、ペアでなく最後の1品で...

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東山彰良「僕が殺した人と僕を殺した人」を読んで

この本は2年前の直木賞受賞作「流」の著者によるもので、台湾を舞台に受賞作とよく似た雰囲気の小説だった。台湾での少年時代と30年後の米国の二つのパートに分かれて物語が進展するが、1人称の語り手が突如、切り替わり意表を突かれた。ミステリーとして凝った構成になっているが、ミステリーと言うよりも切ない青春物語を扱った純文学作品のようにも思えた。児童誘拐の連続殺人犯が登場し殺伐として物語が始まり、少年時代の仲間との交流、その中の誰が犯人なのか、そして結末は、と畳みかけるように読むことができた。これは著者の筆力の巧みさによるものだろう。なかなか読みごたえのある小説だった。

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Monthly photo 10月の写真

今日の安曇野は昨日と同じように冷え込んで、最低気温は0℃でした。朝は寒いですが、日中は最高気温が19℃まで上がり、ホッとしました。
本日のブログは月例となったMonthly Photoページの更新で、10月度の写真の追加です。今回は10月1日に登った新潟県にある火打山の写真にしました。この写真は中腹に池塘が点在する「天狗の庭」と言うところの風景です。ここまで登ること約4時間、目指す中央に見える火打山まであと1時間半です。疲れた体に池周辺の風景が癒してくれました。

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今朝は冷え込みました

今日の長野県下はぐっと冷え込み、安曇野市穂高の最低気温はマイナス0.2℃でした。これは11月下旬並みの最低気温です。ちなみに全国の観測地点で今日の最低気温は第1位から3位まで長野県が独占したようです。第1位は野辺山の-6.1℃でした。安曇野の明日の予想は最低気温が2℃、最高気温は18℃ほどになるようです。朝は寒いですが、ひところの雨続きと違って、昼間の日差しはありがたい限りです。

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