木下昌輝「敵の名は、宮本武蔵」を読んで

掲題の本は2017年度上期の直木賞候補となった本で、受賞日の前後に関係なく図書館で直ぐに借りられた。目次の構成から7話からなる短編集かと思ったが、時系列に絡んだ宮本武蔵の伝記物だ。雑誌に個別掲載された6編のものを最後に書き下ろしの最終章を加えて加筆修正したものであった。いずれも武蔵を主人公とせず、「敵」の相手側を主人公に描いていて面白い作風だ。歴史上の人物が登場したり、後世に伝説化された武蔵の武勇伝が継承されて描かれ、およそ史実に沿った実話のように思えた。まあ、多くはフィクションものと考えるが、読み物としては迫力があって楽しめた。ただ、殺陣の描写はあまりにグロテスクすぎて目を覆いたくもなった。時代劇作家としては好みのタイプではなかった。

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松本城、太鼓祭り

今日はうちのオバはんと松本にぶらり出かけてきました。これといった目的はなかったのですが、今日明日は掲題のお祭りの日でした。特にこのイベントを見に行ったわけでなく、加えてこの祭りが例年この時期にあることも知りませんでした。と言うことで、写真は松本城ではなく通りかかった松本駅前の様子です。このお祭りは松本城内の庭園で、全国から集まった太鼓を演奏する団体が、日本の伝統芸能「和太鼓」を披露するイベントだそうで、夜の松本城のシルエットに太鼓が鳴り響くのがクライマックスのようです。何やら外国人にも人気で、海外からこの太鼓まつりを目当てに来る人もいると、昨日のローカルテレビでも紹介していました。今日は城方面には行かずじまいでしたが、駅前の特設ステージでも迫力あるパフォーマンスが見聞できました。結構な人出もあり、夏に似合う光景でした。夜の城での本番はどうだったのでしょう、このところ梅雨のような断続的な雨が降り続いていて、折角のイベントが気になりました。

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松本一本ネギ、移植

松本一本ネギをご存知でしょうか。この地方の名産で、甘く柔らかいので煮物に合うネギです。例年、うちのオバはんはこのネギを作っていますが、よく聞くととても大変な作業なのを最近知りました。秋に種を蒔き、春に定植して伸びるごとに土寄せをし、夏の暑い時期に「植え替え」し、やっと初冬に食べられるだそうです。そしてちょうど今が移し替えの時期で、写真のごとく一部を移植しました。手前が移し終えたネギ、その向こうが場所替え前のお仲間です。手前のエリアは今年ジャガイモも育てたところで、その跡地に移植しました。でも、オバはんは移植はこの写真のように一部のみにして、移し替え有無でどう違うか比べることにしたそうです。果たして、その結果は如何に?それにしてもネギは1年がかりの育成なのですね。ご苦労様です。

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枝豆、初収穫

今年も枝豆がなりました。写真は本日撮った2枚の写真を合成したものです。枝豆の苗を密に植えたせいか、畑で育った枝はこんもりと密集状態です。このところ毎日のようにチェックしていた、うちのオバはんはそろそろ食べ頃だと言うことで一部を収穫したものが右隅の写真です。早速、夕食に食べたところ、香ばしく柔らかくて、なかなかの味でした。よく、自分で作ったものが一番美味しいと言われますが、正にその通りではないかと自惚れています。この枝豆、夫婦二人では十分過ぎるほどの量で、これからしばらくは毎日の食卓に上るのではないかと思っています。

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佐藤正午「月の満ち欠け」を読んで

先日、受賞した直木賞作品を読んだ。読み始めるとハマってしまい、あっという間の2日間だった。不思議な本で、まずジャンルは何だろう、ホラーかファンタジー或いはミステリータッチの恋愛小説なのか判断が悩ましい。おまけに主人公は一体誰だろう、強烈なラストシーンを思い起こせば、少女なのだろう。テーマは「人の生まれ変わり」を扱う輪廻転生だ。序盤はクドクドと輪廻の出来事を時間軸を前後して物語り、核心がなかなか見えずに翻弄されたが、後半は一気に流れ出して今までの問題提起が謎解かれて収束する感じだった。この作家の文章は上手いのかどうか、往々にして分かりにくさが目立ったが、それは私自身の読破力と理解力の衰えのようにも思えた。よくよく筆跡をたどれば、緻密な人物描写、練られた伏線、そして研ぎ澄まされた文章であることが判った。なかなかの力作で受賞が頷け、読み甲斐があった。

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雨の日の庭先で...

このところグヅついた天気で雨が降り続いています。明日も朝方までは降るようで、もう3日間ほど続くのは実はまだ梅雨明けしていなかったのではと疑うこの頃です。庭も畑もしっとりとした中、かわいい風景に出くわしました。小さな蛙のペアです。この時期、カエルはいっぱい見かけるので、こちらも相手も別に驚くこともなく、お互い見過ごしています。でも、この写真のように仲良く並んでいるのは珍しく、思わずカメラを持ち出して撮ってみました。いろいろアングルを変え真正面からも撮ってみましたが、相手は悠然としています。親子ではないのは両者の大きさから分かるのですが、一体、どんなお仲間なのでしょう。これで一緒に鳴いてくれたら言うことなしです。蛙の合唱なんて、よく言いますよね。まあ、二匹だけじゃあ、デュエットかあ..。

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佐藤愛子「九十歳。何がめでたい」を読んで

題記の本は昨年8月刊行だが、年間ベストセラーとして今だ人気が衰えず、図書館の予約も殺到していて読むのを暫く見合わせていた。でも、話題と反響は凄まじく、思い切って図書館予約し1ヶ月半の待ちで借りられた。週刊誌の隔週で掲載された1年間のエッセイを加筆修正した作品で、およそ1日で読めるボリュームだった。毒舌爽やかで嫌味がなく痛快に読めた。90歳を超えて著したエッセイ内容は老化が中心に綴られているが、どうして日々の出来事や社会問題などに鋭くコメントする文章の力強さと説得力に年齢の老いは微塵も感じられなかった。古きよき時代を彷彿させ、肝っ玉かあさんのような芯が太く何事も前向きに取り組む姿勢は大いに励まされた。老齢化でどうにもならなくなる自身の生態を綴っていても、むしろコミカルに開き直った生き様が何とも頼もしい。凄い、の一言。

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芝の葉枯病

今日は一転して、雨の1日でした。最高気温は25℃以下で昨日までの暑さはどこへやらです。ところで、今年の庭の芝は芳しくなく、今日のように雨の日は写真のように褐色のまだら状が目に付きます。葉枯(はがれ)病というのだそうで、高温多湿の今頃は特に目立ちますが、これといった善後策がなく困ったさんです。どうも病原菌が弱った芝に悪さをするらしいのですが、感染が更に広がるか、おさまるか様子見の状態です。芝メンテの業者さんによれば、今年はどこも状態が良くないらしく、「あんたんとこだけじゃないよ」と慰めにもならないお言葉でした。

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真夏に似合う曲?

このところ暑い日が続いています。昨日は猛暑日、今日の最高気温は33.4℃でした。朝、窓越しに冷気を取り入れた後、窓を締め切り遮光カーテンで覆うと昼間なのに家の中は薄暗い感じです。まあ、音楽でも聴こうかという気にもなるのですが、さてどんな曲がこの雰囲気に似合うのか微妙です。ひところは真夏はヘンデルの「水上の音楽」が似合うと思っていました。でもこの薄暗さでは気分が乗りません。そこで思いめぐらしたところ、とっておきを見つけました。意外にマーラーの交響曲第3番、第1楽章がこの暗鬱な気分を晴らすのに似合っています。お気に入りはベルティーニ指揮、ケルン放送交響楽団です。うちのオバはんはしばらく留守していて誰もおらず、家は完全に密室状態なのです。こんな時は思い切りボリュームを上げて、家が揺らぐほどの大音響で聴くマーラーは最高です。しかも第3番、第1楽章は壮大なマーチで何もかも吹き飛ばす勢いです。そうです、多少の暑さなんか全く忘れてしまう迫力です。第1楽章だけとは言え、至宝の34分、十分堪能できます。まあ、暑さを蹴散らして聴き終わった後の静寂がちょっと怖いですが..。

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色付いたミニトマト

一昨日に梅雨明けしましたが、今日の安曇野は猛暑日でした。最高気温が35.2℃はともかく、最低気温が23.1℃と朝からムッとするような天気です。いつも朝方の気温の低い時に窓を開け放し、その後は締め切って暑さをしのぐのですが、今日は最初から室温が25℃以上で、夕刻には最高の29.5℃まで上がりました。家の中も暑いです。まあ、湿度が55%程度なので何とか扇風機で凌いでいます。さて、今日のブログ題ですが、ミニトマトがやっと色づき始めました。写真の通り、手前が黄色、奥が赤トマトです。既に試食しましたが、甘さもまあまあで、これから更に甘くなるのを期待しています。6月初めの当ブログでミニトマトの枝を誘引していることを記しましたが、写真をよくご覧ください。うちのオバはんの指導よろしく、しっかりと2本立ちしました。おかげで、ポールの数が少なく済んでいます。ようやく収穫の恩恵にあやかり、これから毎日、食べられそうです。何せ今年はミニトマトが4本もあるのです。そのうちの1本はオレンジ色で、どうなりますやら..。

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