昨日のブログで紹介したコンサートで最後に歌われた題記の曲に思いが巡りました。震災記念日の昨日から遅ればせながらの投稿です。この曲は震災1年目に復興支援ソングとして誕生しました。NHKのプロジェクトとして、復興支援のために東北地方の著名人を集めてプロモーションビデオが制作されたのです。この歌は死者と生者とが歌い交わしていて、歌い手の一方は亡くなった人があの世から現世を見つめて歌い、そして生き残った人が亡くなった人を偲んで歌いかけているのだそうです。作詞の岩井俊二さんはこう語っています。
「難しい仕事でした。さてどうしたものかと思案する中、被災した石巻の先輩が語ってくれた言葉を思い出しました。『僕らが聞ける話というのは生き残った人間の話で、死んでいった人間たちの体験は聞くことができない』。生き残った人たちですら、亡くなった人たちの苦しみや無念は想像するしかないのだと。亡くなった人たち、生き残った人たち、あの震災を遠くから心配していた人たち、3・11から今に至るまで、それぞれが一体どんな思いをしているのか、数行ではとても描きようもない想いの、せめて僅かな片鱗でも書き留めることができたら、という想いで書きました」
この曲はYouTubeで種々菜々の如くあまたの登録がされていて、前回の「ふるさと」に倣って私の心に残った曲を5つ選んでみました。画像をクリックして見てください、選んだ理由を添えました。先日のブログで、ベートーベン「英雄」の聴き比べを投稿しましたが、この曲もそれぞれの味わいがあります。是非、クリックして聴き比べてみてください。このところ、「音楽」の投稿が多い日々でした。











本日3月7日、J1サッカーが開幕しました。今年初めてJ1昇格した松本山雅(やまが)は名古屋グランパスと対戦して、3−3のドローでした。試合はNHK総合で実況放送され、テレビに釘付けとなりました。残り10分まで、山雅は3−1でリードしていましたが、惜しいドローです。今年はあのガンバ大阪や鹿島アントラーズも松本に来ます。松本も今や全国区で、安曇野はその奥座敷かな...。

筒井康隆のプロフィールは小説家、劇作家、俳優と多岐に渡る。顔を見ればあの人か、と私を含め多くの人は気付くだろう。彼の作品を今まで読んだことがなく、今回初めて幾多の作品の中から1986年作の題記の本を読んだ。現実とは一線を画した世界を旅し、数奇な生涯を送る男を描いている。私ながら思うに「人生は旅なり」「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る(芭蕉)」「そこまでやるか、男のロマン」と力んでしまう。作中に展開する不可思議な世界は奇抜で変化に富み、読み進むのも楽しい。旅に憑かれた男の旅することの闊達な息吹がそこここに溢れ、久方ぶりに快読できた。
