掲題の本を読んだ。3編からなる短編集で、いずれも太宰治の話が出てくる。文学論をかざしたとても難しい内容だった。文学を志す文士や編集者、小説家の心の中を垣間見た心地になれたのが唯一の救いか。面白かったのはダジャレで、青森の土産品に「生まれて墨ませんべい」と言うイカスミ煎餅があるのだそうだ。「生まれてすみません」のフレーズは太宰治の専売特許だが、この言葉は彼の創作ではなく、パクリであったことを初めて知った。天才作家もネタ探しに奔走し、資料調査も欠かさなかったようだ。ニヒルな文豪と思っていたが、とても人間くさい「太宰治」を知った思いがした。今回、北村薫の本を初めて読んだが、うちのオバはんからは「なにそれ、この有名作家を知らなかったの?」と言われた。おまけに、読み終わった後に北村薫が男性であることを知った。この本のタッチはとても男性が書いたものとは思えない。
北村薫「太宰治の辞書」を読んで
大菩薩嶺に行きました
うちのオバはんが里帰りしているのですが、ご近所さんのお誘いで3人で山梨県の大菩薩嶺に行ってきました。今日はまずまずの天気で、午前6時に安曇野を出発し、中央高速の勝沼ICから山道に入り、8時15分には登山口の上日川峠に着きました。登りは直登の尾根コースから頂上まで約1時間半、帰りは大菩薩峠から石丸峠を経由して午後2時頃に下山しました。2千メートル級の稜線はほどよい気温で汗ばむことなく周遊できました。旧街道沿いにある大菩薩峠の方が、時代劇の舞台などで有名ですが、山は日本百名山のひとつなのです。午前中は遠方の視界もよく、富士山が他の山々を圧倒して聳えていました。思えば、馴染みの富士は近いが遠くにきたもんだ。帰路には沿道沿いで信玄公の隠し湯でもあるレトロで雅びな温泉宿で休憩し、すっかり上機嫌となった1日でした。
花の時期
連休も終わりました
白馬村、落倉自然園
この連休中には更に家族が増えて、今日は4人で白馬方面をドライブしました。写真は白馬村と小谷村との境にある落倉(おちくら)自然園の風景です。隣りの栂池高原にはよく行くのですが、手前のこの自然園には初めて立ち寄りました。この時期、遊歩道からは綺麗に咲きほころんだ水芭蕉が見頃でした。戸隠、奥社の水芭蕉よりも花が一回り大きく、可憐と言うよりも迫力ある咲きっぷりでした。座禅草もあって、うつむいた赤い花弁は今まで遠くから見たことはあるのですが、中まで覗き見できたのは今回、初めてでした。この花、昆虫を中に取り込んで食べてしまうのだそうです。おお、怖〜。どこへ行っても人出の多い連休ですが、ここは人もまばらで静かに散策できました。まさに自然の佇まいです。
あづみの公園「早春賦音楽祭」
連休中の長峰山
大町市からの山風景
米澤穂信「満願」を読んで
昨年のミステリーランキングで話題をさらった掲題の本を読んだ。6作からなる短編集で、1作づつストーリががらりと異なる変化が心地よく、一気読みした。時代設定がみな昭和でちょっと古く暗いイメージの作風だが、横溝正史などとは違った若い作家の書きぶりだ。本格ミステリーの醍醐味である謎解きは少なく、人の心理をあぶり出しして綴る人情話のような気がした。一番面白かったのは「関守」と言う作で、ミステリーと言うよりか、稲川淳二的スリラーの様相だった。






