中島京子「小さいおうち」を読んで

20140301年明けの映画公開でも話題になった、題記の本を読んだ。戦時中の中産階級の生活が著者の細かい描写で綴られ、ノンフィクションの如く当時の世相が蘇って、ここ数日は戦時下にタイムスリップした心地だった。女中を勤め上げた老人の単なる回顧録にとどまらず、最終章は主人公が入れ替わり、推理小説のミステリーが如く謎解きと予想外のエンディングに魅了された。女性作家ならではの心くばりや心理描写にすっかりハマり、類似の作品を読んでみようか、など思っている。

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