F.フォーサイス「ザ・フォックス」を読んで

掲題の作家、フォーサイスの小説を読むのは久しぶりで4作目だ。かなり古い作家として認識していたが、本作は4年ほど前に発刊された最新作だ。御年、80歳の半ばで執筆し今だ健在のようだ。その昔、「ジャッカルの目」の映画で知れた原作者だ。本作も相変わらずのサスペンス小説で、スパイ物。今回はネットワーク、ハッカーが主テーマでいろんな暗躍が繰り広げられる。標的はロシア、イラン、北朝鮮と昔の米ソ・東西戦争の延長のごとく展開している。国家を揺るがす国際事件が次々と起きてハッキングの世界の創作だが、とても現実味を帯びた雰囲気だ。北朝鮮にまつわる事件では金正恩の実名が出て、滅びるところまで描かれていて驚いた。名誉毀損罪にも匹敵するような作風に物議を醸し出さなかったのか、ふと心配となった。

安曇野の風 について

安曇野に巣くう極楽トンボ
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