乗代雄介「二十四五」を読んで

先月ノミネートされた第172回芥川賞候補のうち、雑誌に掲載された題記の中編小説を読んだ。筆者は芥川賞にノミネートされたのは今回で5回目のようで、自分としても過去ログを見ると受賞候補の3作品を読んでいた。残念ながら今まで受賞を逃してきたが、これだけ回数を重ねているのはそれだけ実力がある証だろう。今回の作品は退屈ではなく、最後まで一気読みできた。弟の結婚式前後の数日間を日記風に綴ったもので、テーマは家族、とりわけ弟との幼少からの関わりが随所に出てきた。家族愛を彷彿させ感銘を受けるような作風ではなく、平易な文章ながら相変わらず難解な小説だった。解らせないままなのにグイグイと引き込む文章の巧みさは筆者のお家芸なのかも知れない。主人公は女流作家となっているが、どうも女性ぽくなく作者本人のような男性作家の気質が随所にみられた。主人公を男性作家、弟ではなく妹の結婚式に想定したらもっとしっくりしたのではないかとも思った。あとで調べたら、以前の作品に「十七八より」と言うのがあって、本作も何かしらシリーズ物のような位置付けなのかも知れない。今まで読んだ筆者のノミネート作に比べて、本作は受賞に一番近い出来上がりではないかと思っている。受賞を期待したい。

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銀行のこと..

今日は銀行の出入金のことで右往左往した。事情説明する前に、銀行のことで過去に苦い経験をしたことを思い出した。

四半世紀どころかもっと以前、マイホーム計画で住宅金融公庫の住宅債券と言う積立をしていた。バブル期で住宅価格がうなぎのぼりに上がり、1年どころか半期での金額上昇分が年間の貯蓄を遥かに超える勢いの高騰。住宅が遠のく、今のうちに何とか買えそうで住めそうなホームはないか。やっと見つけて応募するも、みな抽選。でも我が家のくじ運は最低で、あるときは2倍でも当たらなかった。そんな中、公庫の住宅債券を行使すると抽選することなく当選となる住宅もかなり出回った。

そこで、数年越しで債券の貯蓄を始めた。そして満了となる直前にトラブル。定期積立の期限日までに銀行に行くことができず、翌日に行くと何と期限切れで、取り消し扱いとなってしまった。戻ってきた今まで積み立てたお金は利子さえなし。公庫が拒絶したのではない、公庫は銀行に取り扱いを一任しているはずだ。と、債券取り扱い銀行のY銀行で交渉しても、「期限切れのルールです」の一点張り。さすが銀行だ。客の今までの苦労など全く無視し、ビジネス・オンリー。1日たりとも絶対に看過しない。銀行はそう云うところなのだ!

この事件は人生の岐路。バブル期を過ぎても高騰のままの住宅難、いずれは実現したはずの新築には手が出ずに何とか中古物件を購入。この事件がなければ、「その後住んだ家、環境、周辺の知人、子どもの学校やその友人」すべてが変わっていたはずだ。こうして、このY銀行(「ゆうちょ」ではない)には今だにしこりが残ってる。

だいぶ脱線したが、本題に戻って本日の話。日付の変わった夜中にS銀行からメールがあった。「今月の自動積立処理が普通預金の原資がないため不実行。本日中に原資を確保しないと、自動積立が無効となります」との連絡。でも変だ、自動積立を初めて数年になるのに初めての経験。まずは調べることに。

S銀行では「おまかせ入金サービス」と言うのがあって、他銀行から無料で毎月自動引き去りすることができる。これを利用していて、前の月の27日に引き去り当月の7日に自動積立の振替処理を申し込み、運用を始めて久しい。本日、調べてみるとネット上の入出金履歴には年末から今日に至るまで従来のような入金がない。そこでS銀行で実施しているチャットのカスタマーサービスに問い合わせた。スマホ画面で返信されたのが、「当行には入金がありません。引き去り先の銀行に処理されたかご確認ください」とのこと。

引き去り処理する銀行は「ゆうちょ」なので、窓口に行って問い合わせた。「調べた範囲では引き去りは12/27に行われ、相手先はS銀行になっているのは間違いありません。先方に入金されたかどうかは当郵便局では確認できず、長野本店に問い合わせてみます」とのことだった。

数時間後にゆうちょから連絡があり、「S銀行の入金サービスは途中に三井住友カードが関わっており通常は受け渡しに3〜4営業日が介在するようです」とのこと。年末年始は例えばゆうちょでは12/31 – 1/5 の間は休業しており、12/27自払い処理した案件は本日時点で4日営業日であり先方のS銀行に届いていなくても不思議ではない、と言うことか。

「通帳から引き去られて(お金が減って)から11日経過しても、いまだ処理しきれていない」それでも、これが道理か?

期日に極めて厳しいはずの銀行が、いざ自分たちの処理では融通がまかり通るようで、どうも納得できぬ思いがした1日だった。

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図書館のこと..

昨日ブログで図書館の年始動を記したら、追記したくなった。
そもそもこの地に移住して図書館の立派なのに驚いた。平成の大合併に合わせ2005年、5つの町村が統合されて安曇野市が誕生。これを機に新設されたのが家から歩いていける中央図書館。優秀な建築として賞を受けたこともある施設、立派なはずだ。160席ほどのイベントホールや喫茶ロビーも併設されている。

移住候補の中から、この地を選んだ背景には近場の山とスキーそして澄んだ空気と静かな環境で聴く音楽。それから読書で、この図書館が予想外に大きな存在となった。こよなく通いつめた図書館もすでに満13年が過ぎた。途中、図書館利用で経験したことが少しでも図書館のためになればと、10年目になる前に安曇野市図書館協議会の委員になった。

任期2年で2期の4年間を務めさせて頂き、昨年6月に委員を辞した。恩返しするつもりが、あれこれと注文し果たしてどうであったか。図書館運営は関係者の皆さんの不断の努力で健全に維持され、市民のための情報発信と地域活性化の中核となって久しい。昨日の盛況を見ても嬉しさが込み上げてきた。

在任中の図書館協議会はいつも定刻を1時間近くオーバーする論議で盛り上がった。いろいろと講評したり提案してきたが、特に記憶に残るのは図書館の電子メディア活用か。より多くの市民の図書館利用を促すために、情報発信をHP, Xなどの電子メディアを含めて多角的にPRすることを進言した。一例として図書館概要報告では、

ホームページに定期発信されている。上の画像にpdfが見れるようリンクさせたが、立派な概要報告だ。協議会委員になった頃は会議資料には概要が年次報告されているのに一般公開されていなかった。力作であるこの報告書を公開するとともによりビジュアル化し分かりやすくすることを都度、お願いした記憶がある。手前味噌となるが、概要報告もよく洗練されてきたと思う。

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図書館、始動

年明けは今日から市立図書館がオープン。年末・年始は12/28〜1/4まで休館していた。本日が借りていた本の返却期限日なので、家から一番近い安曇野中央図書館へ行った。

中は結構、混んでいて年始のイベントに興味をそそられた。

その中で、「本のおとしだま」は毎年恒例で、だいぶ以前に楽しませて頂いた。

それにしても小学生以下の子どもたちが多かった。図書館が盛況なのはいいもんだ。

ところで、最近の自分の読書歴を当ブログの「my読書録」で見ると、

昨年の10月からすでに3ヶ月も読書から遠ざかっている。理由はテレビゲーム。Sonyプレステで「Ghost of Tsushima」にはまり込んだ。何とか昨年内に全クリしたが、次なるゲームにまたハマりそうだ。
読書を見返そうと、年末・年始は今般の芥川賞候補作のうち、2作を読んだ。今月の1/15に芥川賞・直木賞の選考会とその発表があるので、少し読書にシフトしようかとも思っている。

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正月3ケ日も終わり..

早くも1月4日。暮れから正月、家族が集まり怒涛のごとくにぎわい嵐のように去った。昨晩は午後9時過ぎには寝入り、今朝には元の静寂となった。
正月3ケ日はとても穏やかな日だった。特に元日はとりわけ好天に恵まれ、近年にない元旦を迎えられた。あまりに神々しい朝となり、写真を撮りに日の出前に出かけた。

西の北アルプスはいち早く初日を浴びて光り輝き始めた。東の空に向き、待つこと半時、

初日の出だ。閃光のまばゆい中、ピンボケなく捉えられた貴重な1枚。

帰り道のいつもの光景も元日ならではの爽快さだ。

そして家族揃って穂高神社へ初詣。充実した元旦だった。

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迎春

2025年が幕開け。今年はどんな年になるだろう。世界の戦火は一向に衰えることなく、世相は厳しくなるばかり。少しでも良き年になるよう願うばかりだ。

当ブログより、ささやかな新年のご挨拶。

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大晦日に..

今日は大晦日。そして月末なので、まずは定例のMonthly Photoの更新から。今月、選んだ1枚はこちら。12月19日に撮影した我が家の窓越しに見た早朝のモルゲンロート。

よく冷え込んだ朝にご褒美として見ることができる。静寂とその神々しさに絶句!

さて、年の最後は一年を振り返って締めくくることにする。まずは例年、集計している当ブログの年間カテゴリー別投稿数を調べた。下表の通り横の列に各年、縦の行をカテゴリー別にして、ブログ投稿数が今年多かった順に並べた。最下行の年度計を見ると、今年は356件で9日ほど欠落した日があり、目立つのは5月と8月のパソコン周りのトラブルに起因したものだ。カテゴリー別を紐解くと、

① 第1位はイベント。昨年5位からトップになったが、昨年1位だった挨拶が5位へと丁度入れ替わった感じ。これも例年件数の多い挨拶を意識的に見直した結果か。
② 2位が写真・絵。当ブログの看板なので結果オーライ。撮るカメラは近年ではミラーレス一眼よりもiPhoneの方が相当多くなった。
③ 3位はIT/PC/HP関連。ブログ作成の背景上どうしてもパソコン関係の件数が多くなる。
④ 4位はガーデニング。畑はすっかりうちのオバはんの範疇となって久しいが、四季折々の変化にガーデニングは欠かせない。
⑤ 5位は挨拶。中身のほとんどはその日の天候なので、カテゴリー名をウエザーとでもした方がベターと思いつつ今に至る。
⑥ 6,7位が施設・お店と読書。中段の上位で、日頃の施設・お店巡りや本を読んだりも中程度と言ったところか。
⑦ 8位が小さな旅。コロナ期を除き毎年、楽しみにしている富山・岐阜は今年は0。替わって、福島の桜巡り(三春の滝桜ほか)は今年の思い出となる。
⑧ 趣味の山・スキーは低迷してから長いが、それでも回数を減らすも何とか健在してると言った感じ。音楽も趣味だが、こちらは毎日のように聴くも「今日、何々を聴いた」ではネタにしにくいので難。テレビゲームも同じく、このところ毎日のようにやっている。
⑨ ウォーク・サイクリングは10位以下に後退。努めて歩くようにしているが、目覚めた2022年の第3位が懐かしい。健康維持のためにも件数増加が今後の課題か。
⑩ ブログのほかにNotionで一言日誌を付けている。この一言すらなかなか書き残すのがおぼつかないことが多い。ましてや一般公開のブログは毎日投稿するのがノルマ。何を書いたらいいのか全く万事休す、だと感ずることの多くなった日々。逆手に取って(?)何も書けないのに書く、と言うのが苦しみ転じて楽しくなってきたようにも思える。果たして、来年以降は..。

今年最後の投稿となりました。来年初めの3が日は年内に用意した元日向けのメッセージを除き、お休みさせていただきます。この一年、ご閲覧いただいた皆様には大変感謝いたします。それでは、良い年をお迎えください。

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初滑りは爺ヶ岳スキー場

今日は北もよく晴れた。しかも昨日まで大雪注意報が出ていたので新雪豊富なのは請け合い。どこへ滑りに行こうか迷ったものの結局、近場の爺ヶ岳スキー場にした。うちのオバはんは年の瀬で忙殺していて、一人で出かける。

平日ながら年末で結構混んでる。まずは初滑りに挑戦。

積雪量は何と170cm、志賀高原よりも豊富だ。この時期の爺ヶ岳としては近年にない多さだ。天気もよく風もないが、氷点下で寒い。

でも子どもたちは元気だ。子どもを含め、ヘルメットも定着した。

昨日から今日にかけて倒木があった。スタッフが応急処理している。大木なので、直撃を受けたら大変だ。

爺ガ岳スキー場はほとんどが緩斜面でスロープもおだやか。多くのファミリーが楽しんでいた。

そしてキッズエリアも好評のようだ。こんなに人出の多い爺ガ岳スキー場は初めてだ。

これは自撮り。一通り、全コースを滑った。林間コースもブッシュがなく、まるでハイシーズンのようだ。年内にして初滑り、雪質もよく上々だった。

うちのオバはんからの情報。スキーシーズンは諸外国の人からも日本のパウダー天国が大好評のようで、外国マニアからは日本をジャパンならぬジャパウと言っているそうだ。

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今年のベストバイ

年の瀬もいよいよ残りわずか。気ぜわしい中、今年をあれこれと振り返ってみた。買い物では今年もいろんな物を買った。年始めのエアコン2台、お掃除ロボット、そして年末の給湯器など結構、大物もあった。その中で自分にとってのベストバイは以下の3点か。いずれも音関係でAmazonで購入。以下画像の値段は今日時点でのAmazon価格。

まずはヘッドフォン。従来所有のものがほぼ壊れた状態となり新しいものを購入。Amazon価格はここにきて結構、割り引きしてきたが、8月の購入時では¥5,000のクーポンを使って¥49,000でゲット。SONYのものとどちらにするか最後まで悩んだ末、Bose製にした。ノイズキャンセリングや空間オーディオなども備わり今まで使ってきたヘッドフォンに比べて音質は格段によくなった。使い勝手が良く毎日のように使っている。

昨日紹介したイヤフォン。今月のブラックフライデーで、特価の¥33,200で購入。第1世代を使ってきたが、後継機として更新した。諸機能はじめ音質も向上した。ヒアリング補助機能など革新的な新しいタイプとなったが、音質にもこだわり上述のBoseとほとんど遜色ない。来月にはPro3が発売される噂がある。

さて最後はハイレゾ用ネットワーク・オーディオ・プレーヤー。半年前の6月に¥28,760でゲット。有料のAmazonミュージックに加入したのを機にこの装置を購入。所有しているオーディオの入力信号用に使い始めた。パソコンからの出力でAmazonミュージックをオーディオで聴くこともできるが、せいぜいCD音質止まり。この装置を使うとAmazonが提供するハイレゾ音質の楽曲を聴くことができる。

例えば iPhoneのアプリで Amazon ミュージックのとあるハイレゾ楽曲を再生するとき、左画面では24Bit、192kHzのサンプリングとなっている。CD音質ではせいぜい16bit、44.1kHzのサンプリングレートなので、音質レベルがかなり違う。

これを我が家のオーディオセットの信号受け渡しとしてCDプレーヤーに接続している。下の写真で、今回購入した左下のネットワークプレーヤーから上のCDプレーヤーに信号を送ると、赤丸のように 192kHz で受信していることがわかる。こうしたハイレゾ楽曲は最近普及しだしたが、家のCDプレーヤーは10数年前に購入したのに、ハイレゾ対応できているのに驚いた。お陰で高音質の楽曲を楽しむことができるようになった。以上、3点の品により普段生活の音楽再生がとても音質リッチになり、楽しみが増えた。

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AirPods Pro2、補聴機能を試してみた

半月ほど前の当ブログで、Apple社のAirPods Pro2が補聴機能を備えた旨の投稿をした。その時点で Amazon ブラックフライデーでこのイヤフォンを注文したので、折を見てその機能を報告したいとも記した。入荷したのは12/15で外観は、

こんな感じ。本体のバッテリーに充電するのはこのケース内で行う。ケース1回分の充電で、本体を4回ほどフル充電できる。さて、ヒアリング補助機能を使うにはiPhoneが必要で、かつiOSのバージョンは10月に公開された最新版にアップデートしないといけない。我がiPhoneのストレージは余裕がなく、直ぐにアップデートできずにiPhone内の写真を整理するところから始まった。そしていよいよ試すと、

① まずは耳への装着状態をチェックし聴力検査に支障のない遮音が充分か調べ、
② 聴音検査がスタートし音が聞こえたらボタンをタップ
③ 高音から低音域まで、それぞれ小さな音から次第に大きくなり、聞こえたらタップ

④ こうして左耳の次は右耳と検査される
⑤ 結果が出て、私の場合は左耳が軽度難聴と診断された、これは少し前に病院で聴力検査した時と同じような結果だった
⑥ dbHLのレベルはどうやらWHOの国際ガイドラインの沿ったもののよう

⑦ ヒアリングの補助を有効にすると、慣れるまでに時間がかかる場合があるとの文言
⑧  iPhoneの操作でコントロールセンターの画面から調整ができるようだ
⑨ 実際のコントロールセンターを介しての調整画面

いざ使ってみて、確かに補聴器のような補助機能が確認できた。例えばテレビの前で音声を聞くと普段より音域が豊かになって聞きやすくなる。でも、自分の鼻をすする音まで強調されてちょっと違和感も。1週間ほど使ってみて、便利な面はあるが生活用として常用するには至らない感がした。この先、中程度の難聴になったらお世話になるかも知れない。

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